過去に綴った、成長計画を発見。(2007 later turm battalion)
みんな今でも真面目に考えているのかな。
あの頃は、楽しかった。 みんなありがとう。 あの頃を惜しんでアップしました。
心を打つ10週間計画
自分の心を打つ | 相手の心を打つ | |
1週目 | 目標・予定決定 | 意識統一 |
2週目 | 優先順位をつける | 話を聞く アイスブレイク ペーシング |
3週目 | 考えを行動に移す チャンクダウン | 認める アクノレッジメント |
4週目 | 意欲を高める | 答えを引き出す 詰問をしない |
5週目 | 怒りの制御 | 答えを引き出す オープンクエスチョン |
6週目 | 毒を吐かない (初任幹部心得(現在) | リクエスト 枕詞 |
7週目 | 枠を作らない | フォローする |
8週目 | 短期目標 | 長期目標 |
9週目 | 心を打つ言葉 「リーダーたるものは、浪人、大病、刑務所を経験すべきだ」 | |
10週目 | 考えて判断をする | 汝の隣人を愛せ |
送る言葉 | 心を打つ → 感動すること |
号外 意識向上
Vol.1 「医学生を選んだ君に問う」前金沢大学付属病院長 河崎和夫
Vol.2 「平時におけるリーダーシップの課題」Naval Institute in USA (6.1996)
Vol.3 「次室士官心得」海軍兵学校
Vol.4 規律を守れない部下をどう捉えるか
Vol.5 行動科学(医療面接)
各フロアーのトイレに貼り出す
H19.1.11
心を打つ1週目
自分の心を打つ 「目標・予定決定」 相手の心を打つ 「意識統一」
目標決定
後期の終わりには何をしていたいか
やりたくてやっていないことはあるか
どんなスキルを身につけたいか
未来について考える時間を持っているか
目標を紙に書きとめているか
目標の実現に向けて、今すぐできることはなんだろうか
一日のうち、何に一番時間を使っているか
やめようと思っているのにやめていないことは何か
今、どんな未完了を抱えているか
予定外のことに1日の何%が割かれているか
意識統一
意見交換の場を開く
後期のヴィジョンを相手に映す
後期の足並みを揃える(各学年)
参考 国際コーチ連盟認定「コーチ育成プログラム」
H19.1.14
心を打つ2週目
自分の心を打つ「優先順位をつける」 相手の心を打つ「話しを聞く」
優先順位をつける
心の赴くままに生活していては、目標を達成できない。
目標を達成するために、常にやるべきことに優先順位を決めよう。
一番優先すべきは何番ですか? 実は①です。②だと思っていませんか?
① 緊急度が低いためになかなかできない。だからこそ目標設定し実行する。
② 目先の仕事。これを優先すると盲目になる。そのために①を優先する。
③ こんなことに時間を使ってはいけない。
④ 緊急度が高いだけ。こういう仕事を抱えてはいけない。自分がいなくても回るシステムを作れ
話を聞く
アイスブレイク(二人の間をうちとけさせる。)
緊張したままでは人の話をちゃんと聞くことはできない。
理屈を伝えたいときは、安心感を作り出そう。
厳しくするときに緊張させることもある。(事に応じて臨機応変に)
ペーシング(相手に合わせる)
視線の高さ、話す速さ・トーンを合わせる。
相手の話しを途中で遮らない。
参考 国際コーチ連盟認定「コーチ育成プログラム」
H19.1.22
心を打つ3週目
自分の心を打つ「心を行動に移す」 相手の心を打つ「相手を認める」
心を行動に移す
チャンクダウン
心の中のこと、考えていること、目標というのは「かたまり」になっていることが多い。この「かたまり」をチャンク(chunk)と言います。あなたの目標は大きな「かたまり」のままではないですか。心を行動に移すためにはチャンクダウンしよう。
悪い例 「頑張ろう」「努力しよう」「気配りしよう」 どやって??
「頑張れ」「努力しろ」「気配りしろ」 何を??
良い例 「頑張る」→「英語の勉強」→「TOEIC頻出問題を解く」
「気配り」→「明るく振舞う」→「声を大きくする」「笑顔になる」
「調味料をとる」「面白い話をする」
相手を認める
アクノレッジメント(承認)
「人はほめて育てよ」「ほめ上手になれ」などとよく言われますが、それは上の立場から「評価する」ことです。立場が近いときは「ほめる」のではなく、相手を認める「アクノレッジメント(承認)」が大切です。
現実 人は「頑張っているわりに自分は認められていない」と感じている。
相手は「こんなに認めているのに相手は気づいていない」と感じている。
→効果的なアクノレッジメントを行おう!
1.相手が何を達成したのか、どのように成長したのか、事実を知る
2.自分の思いをはっきり言葉にする。ただし比較の言葉は使わない
○「あなたが頑張れて嬉しい」 △「前より良くなった」←評価
3.相手に自分の言葉が受け入れられるのを待つ
参考 国際コーチ連盟認定「コーチ育成プログラム」
H19.1.29
心を打つ4週目
自分の心を打つ「意欲を高める」 相手の心を打つ「答えを引き出す」
意欲を高める
チャンクダウンはできただろうか。次は目標に向かって意識を盛り上げよう。
こんなことを自問すると意識が高まるそうです。
・ その目標を達成すると何が手に入るか。
・ その目標を達成するとどんな気分だろうか。
・ 目標達成を早めるために、どんな工夫ができるか。
・ この目標に向かっていく過程で何が得られるか。
・ 目標を達成すると、周りにどんな影響を与えることができるか。
・ 今目標を何%達成したか。
・ 将来、どんな生活を望んでいるか。
・ 自分の強みはどんなところか。
・ 目標を達成したら、誰が喜んでくれるか。
・ やる気が出るのはどんなときか。
・ どんな一言をかけられると、力が湧いてくるか。
答えを引き出す
詰問(きつもん)をしない。
質問のフリをして相手を追い詰め、責めることを詰問という。相手を責めたところで何も得るものはない。質問とは、相手が自分で思っているより多くの知識を持っていることに気づかせ、その知識を使える状態にするためのもの。
悪い例 | 良い例 |
できませんでした。 なんでだ。 時間が作れませんでした。 やる気がないんじゃないのか。 いいえ。あります。 同期に頼んでみたりしたのか。 いいえ。 何だ、それじゃ話にならないぞ。 | できませんでした。 何が障害だったのか。 時間が作れなかったことです。 何かできることはなかったか。 同期に頼むことができたと思います。 今度はそうしたら状況は変わるか。 そう思います。 いいじゃないか。次からはそうしてみろ。 |
参考 国際コーチ連盟認定「コーチ育成プログラム」
H19.2.5
心を打つ5週目
自分の心を打つ「怒りの制御」 相手の心を打つ「オープンクエスチョン」
怒りの制御
怒りは自分の将来像を小さくし、パフォーマンスを下げます。指揮官は怒りの制御ができなければなりません。このために怒りの生まれるプロセスを知り、上手く怒りをプラスの力に転じましょう。
例 あなたが凄く急いでいます
あなたの前をゆっくりと喋りながら同期が歩いています
もっと速く歩けよ 空気読めよ ← 怒り
この怒りの発生には、急いで歩く自分が正しく、ゆっくり歩いている同期が間違っているという考えが起因しています。怒りは殆どこのプロセスから来ます。
現実 急いでいる自分が正しいのではなく、同期が悪い奴なのでもない
たまたま違うスタンスなだけ ← wrongではなくdifferent
影響 怒りの感情を抱いていると、良い考えは浮かばない
同じような感情を持つ者と納得し合っても、結局は何も楽しくない
対策 自分が正しく、そうでないものは間違っているという考えを捨てる
常に自分の将来像を大きく持ち、今できる最善策を考える
オープンクエスチョン(open question)
詰問(きつもん)をしない。そのためにはwhyを避けよう。
悪い例 | 良い例 |
なぜできないんだ why なぜこうなってしまったんだ | 何をすれば上手くいくのか 何が問題だったか、今何ができるのか what |
その他のスキル
質問は1回に1つだけ
まぁまぁ、かなり、しばらく、いろいろ、という返事にはさらに質問を加え具体化する
答えがでないときにすぐ提案しない、相手の答えを待ってみる
YesかNoで答える質問は詰問になりやすい
参考 スラムダンク勝利学 国際コーチ連盟認定「コーチ育成プログラム」
H19.2.13
心を打つ6週目
自分の心を打つ「毒を吐かない」 相手の心を打つ「リクエストする」
毒を吐かない(不平、不満、愚痴、悪口、陰口を言わない) 言うと自分も腐る(仏教の教え)
対策 毒を吐かない。厳しいことを言うときも愛情と感謝をもって伝える。
注:以前ここには「水からの伝言」を紹介していましたが、不適切であったため削除しました。
リクエストする
人は無意識のうちに「私にできることはこれ」と枠を作ります。リクエストとはその枠の外に相手を連れて出すこと。その人が自分でも知らない可能性を引き出すことです。
普通の例 | リクエストの例 |
~して欲しいんだけど、どうだろう? ↑単なる提案 相手に決定を任せている | ~して欲しい ↑リクエスト 相手の可能性を引き出す |
リクエストは難しいことです。必要なのは本当に相手を思いやる気持ちと、リクエストが生む成果を信じる勇気、そして非難も背負う覚悟です。
言いにくいときは、違う視点からの意見を述べたり、枕詞を使うという手もある
例 「少し言いたいことがあるんだけど」「これを言おうと思うと緊張しますが」
参考 国際コーチ連盟認定「コーチ育成プログラム」
H19.2.20
心を打つ7週目
自分の心を打つ「枠を作らない」 相手の心を打つ「フォローする」
枠を作らない
人間は自分で枠を作って、新しいことや普段しないことから身を守ります。知らないことが人間にストレスを感じさせ、嫌なイメージを持たせるからです。枠を壊して何にでも挑戦し、自分の可能性を広げよう。
例 「自分にできることはこれ」「それは意味がないからしたくない」
現実 大抵違います
対策 それができたら、どんな良いことがあるか、どんなに楽しいか想像する
多少我慢する
生きていることがどういうことなのか、正しいこととはどういうことなのか、それすらも分からないのが人間なのに、意味があるかどうかなど決められるわけがない。ならば初めから楽しくやってみればいいじゃないか。(池田晶子「14歳からの哲学」)
フォローする
相手に何かしてもらうときは最後までフォローをしよう。相手に目的を伝え、実施してくれたか、自分の意図した目的を達成してくれたか、指導であれば成長をしてくれたのか確認しよう。そこまでフォローして、初めて人の心を打つことができる。
現実 提案するだけ、やってもらうだけになることが多い。
自分の目的は、あまり相手に理解されない。(リクエストとはそういうもの)
対策 実施状況を監督し、何を得たか確認する。
目的を明確にする(分からなければ一緒に考えればいい。やってみることも大事)
実施事項と目的を繋げてやることがフォロー。(相手には繋がりが見えない)
教育 | カッター | |
実施事項(目標) (やってほしいこと) (具体的なもの) (相手に分かりやすい) | 団体生活で規律を守る 大学教養を身につける 訓練基礎技能を身につける 競技会で勝つ | 死ぬ気で漕ぐ 厳しさに耐える オールを合わせる 勝つ |
目的 (得て欲しいもの) (抽象的なもの) (相手には理解されにくい) | 将来の幹部としての必要な識見・能力 伸展性のある資質を与える | 体力・気力・団結力の育成 勝利の先にある感動 |
あなたには上下の繋がりが見えていますか。
参考 国際コーチ連盟認定「コーチ育成プログラム」
H19.2.25
心を打つ8週目
短期目標 (初動対処)
連続多発事案を自分の問題と捉える
(教育を受ける。外出を止め、嫌でも体で知る)
反省する
(厳正な生活という、形から入り、形で示す)
長期目標 (問題の抜本的解決)
悪いことは悪いと言える人間作り
(指導方針に明確に組み入れる)
悪いことは悪いと言える環境作り
(上級生で雰囲気を作る)
規律の乱れを感じ取れる能力の育成
(現状を意見交換する)
確認体制の確立
目標の達成度を確認できるよう、定期的に意見交換を行う。
意見箱で乱れの早期発見。
今、やるとき。
本当に身に付けるべき資質を忘れない。
H19.3.4
心を打つ9週目
心を打つ言葉 「リーダーたるものは、浪人、大病、刑務所を経験すべきだ」
→ 今、このときをプラスへ転じよう
言葉の主 松永安左エ門(まつながやすざえもん1875-1971)は電力の鬼と言われた日本の財界人。美術コレクター、耳庵(じあん)の号を持つ近代小田原三茶人の一人。西部合同ガス初代社長、博多商業会議所会頭、中部共同火力社長、東邦電力社長、日本電気協会会長、電気事業再編成審議会会長、電力中央研究所理事長、勲一等瑞宝章、慶應大学名誉博士号、北里大学医学部建設後援会長。
大病を経験する → 生かされていることを感謝する。森羅万象を畏れ敬う。
→ 謙虚に生きる (感謝・恐怖を知らない者は早死にする)
自分を支えてくれている人に考えを巡らしてみよう。自分が事故を起したらどうなるか想像してみよう。
物事をきちんと自分のこととして捉えることができたら、感謝・恐怖を感じるはず。
普段から身を引き締め、毎日を感謝して生きよう。
刑務所を経験する → 思い通りにいかいないことがあることを知る。生きるのに最低限必要なことを知る。
→ 自分の行動を常に考える。人を食わせる。 (自分勝手に生きる者は早死にする)
人は客観性を失い、盲目になり易い生き物である。自分の乱れ、組織の乱れを感じられるようになろう。
ずっと乱れに気付かずに生きていけば、その分大きな問題を起こす。そうなる前に自分で自分を正そう。
また、飢えていては何も考えられない。まず人を食わせ、心に余裕を持たせられるようになろう。
浪人を経験する → 人のありがたみを知る → 組織に貢献する (人のために生きると幸せになる)
組織でなければ得られない、大きな感動を覚えているだろうか?
私たちは組織・他人から、非常に多くの恩恵を受けている。そしてそれがなければ生きていけない。
どんなことも自分のことと捉え、貢献・改善できるように働きかけよう。
組織は誰かが頑張らなければ、規律が乱れ、腐る。甘んじていても、しっぺ返しを食らうだけ。
もちろん相手に言えないときもある。あり得ないこともある。しかし、問題はいつでも、どこでもある。
その上で組織のために最善を尽くすことが大切である。
組織・他人は自分を悩ませることもあるが、最大の感動を与えてくれる宝物ものでもある。
お互い切磋琢磨して、成長しよう。
H19.3.11
心を打つ10週目
自分の心を打つ「考えて判断をする」 相手の心を打つ「汝の隣人を愛せ」
自分で考える
最近この厳正な生活も当たり前のようになってきたが、毎日考えて生活をしているだろうか。
私たちは指揮官になる。指揮官の一番大切な仕事は、考えて判断をすることだと思う。
しかし世の中は厳しい。考える教育も不十分なまま、人に大きな判断をさせる。そして多くの人が取り返しのつかない失敗をする。将来のために今のうちから自分で経験を積み、準備をしていこう。
現実 考える教育、判断する教育はあまりなく、近い将来、私たちには判断することが求められる。
毎年成長する企業は16%。残りは失敗して生活を犠牲にする。企業の成功率は3%。あとは討死。
考えて判断をすることは大変で責任も重い。人は意図せず組織に甘んじ、考えなくなるもの。
対策 今のうちから自分で企画して何かをする。そこからポリシーを醸成する。失敗をして伸びる。
大変だけれども、達成したときの喜び、向上する資質をしっかりイメージして、明るく取り組む。
参考 (財)社会経済生産性本部・経営開発部:坂本・柳本
汝の隣人を愛せ イエスキリスト (汎く衆を愛せ 孔子)
最近人間関係で、ギスギスしてはいないだろうか。
悪いことを指摘し合あえる組織は素晴らしい。しかし他人を愛することを忘れてはいけない。
「全ては一つ」他人と自分は同じ。できる人もできない人もあれもそれも自分。感謝、尊敬すべきもの。
「愛情で動く」役職で人は動くのではない。真に愛せたとき、自分と相手の心が動く。
我々は指揮官となる。部下を自分のように考え、愛情をもって指導できるようになろう。
現実 「他人は自分を悩ませる」と思いがち。
対策 相手のことを知る。全てを知れば、自分のことのように相手を理解できる。
他人は自分を成長させる宝物であるから、ひたすら愛す。
まず相手を知り、特徴を認め、評価しよう。
タイプ | 愛すべき特徴 |
コントローラー | 思い通りに物事を進められる。権力に屈しない。単刀直入。素直。 |
プロモーター | アイディアを出すことができる。仕切ることができる。話が上手い。活気がある。 |
アナライザー | 分析・計画ができる。客観的に捉えられる。コツコツ派。ポーカーフェイス。 |
サポーター | 援助ができる。気配りに長ける。協調性がある。人の目的を受け入れやすい。 |
参考 「14歳からの哲学」「論語」「コーチ育成プログラム」
『人が自分を憎んでいることは知っていなければならないが、
自分が人を憎んでいることはいつまでも覚えていてはいけない。
人が自分に恩徳を与えてくれたことは忘れてならないが、
自分が人に恩徳を施したことは忘れなければならない。』
参考文献:明治書院「戦国策」(林秀一)
編集後記
改めて読み直してみると、よくもまぁ生意気にこんなこと書いたもんだと思います。
しかしながら役職上、俺がやらねば誰がやるといった信念があり、書かせて頂きました。
朝日新聞の方とたまに意見を交わすのですが、自分が偏っていないかいつも気になります。
私は組織について真面目に考えている方で、組織が腐敗・堕落しないよう鼓舞している側です。
するとどうしても、私の言葉の響きは右よりに感じられるようです。
それがどうも悔しくて、「心を打つ」では偏りのない一般的なことを綴れるよう留意しました。
今回公にするのにさほど修正する箇所もなかったことから、偏りない一般的なことを書いたのだなと、自分で感心しました。
まだまだ修正、改善の余地はありますが、温かく見守って下さいませ♪